【めっきの種類1】硬質クロムめっき


・硬質クロムめっきとは?

多くの機械的特性をもつ代表的な工業用めっきで、
比較的厚い(JISでは5ミクロン 以上と規定)めっきである。

◎クロムめっきが幅広く使用されるのは・・・

  • ・めっき面が清涼感のある青白色の冴えた光沢である。
  • ・空気中・水中で変色しにくいため、製品面を永く保護する。
  • ・硬度が高く、摩擦に強く摩耗しにくい。

特長

  • 高硬度

    ヴィッカース硬度800〜1000Hvの硬さ。

    通常の電気めっきの中ではもっとも高硬度で、熱処理鋼、窒化鋼などより遥かに硬度が高い。

  • 耐磨耗性

    クロムめっきに要求されるもっとも重要な基本的性質であり、きわめて良好である。

  • 耐熱性

    加熱によって、皮膜中に吸蔵されている水素の放出が起こり、硬度が低下する。 300度以上に達すると、硬度は急激に低下し、耐摩耗性も低下する。

  • 耐食性

    塩化物以外の化学薬品に対して安定であり、大気中でも 10ミクロン以上の厚さをもつ皮膜は比較的良好な耐食性を示す。

  • 肉盛性

    寸法修正・修理を目的としている場合、多量の膜厚を得ることができ、厚づけ0.5mm〜1.0mmが可能。

  • 型離れ性

    大変優れており、金型においては硬度が同時に必要となるため、幅広く活用されている。

研磨の種類

梨地仕上げ

素地に鉄・砂・ガラスなどの粒子を吹き付けて、表面を粗する方法。

    どんなとき梨地をするの?

  • 艶消しのめっき処理を行いたい場合。
  • 面粗度指定の要求がある場合。
  • めっき後、「すべり性」を向上させたい場合。


ブラスト加工工程

バフ仕上げ

エメリー・糸バフなどを用い表面を磨き光沢を出す方法。
    どんなときバフ仕上げをするの
  • 素材表面を滑らかにしたい場合
  • 素材表面に光沢をだしたい場合
  • めっき後に光沢を出したい場合
硬質クロムめっき鏡面仕上げ 硬質クロムめっき梨地仕上げ


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